ローマの街を駆け回る、ベスパ & フィアット ― 2021年06月18日
クルマ好きの名画劇場
実はこのクルマ、初代フィアット 500
ローマの休日 ROMAN HOLIDAY・1953年・アメリカ
ヨーロッパを歴訪中の某国のアン王女(オードリー・ヘプバーン)が、イタリアのローマで、若気の至りというか、スケジュールがギッチギチの毎日にちょっとプッツンしちゃって、大使館を脱け出して、思いっきり羽を伸ばして一日を過ごす。突然の成り行きに振り回されるのがアメリカ人新聞記者(グレゴリー・ペック)。実はモノクロ映画。
とにかくキュートなオードリーの魅力をローマの街並みに組み合わせたシンプル&ストレートな筋書きだが、彼女の魔力にかかって、あっという間に約2時間が経ってしまう。
このキュートな王女様が、ついつい思いがけず(たぶん無免許で)乗り回しちゃって、一躍世界的に有名になった二輪車がイタリアの「ベスパ」だ。この映画でローマを駆け回るのはべスパ「125」というモデルで愛称が「フェンダーライト」。ヘッドライトがフロントフェンダーに付いているのが特徴的なモデル。
それとスペアタイヤが付いている。この小さな乗り物にわざわざスペアタイヤを付けるというのは、かなりの頻度でそれが必要になるということだろう・・・???
当時のゴムの性能的な理由かなぁ?
石畳とかが多くてゴムタイヤには過酷な道路環境なのかなぁ?
イタリア人気質でとにかく全開フルスロットルで走るからかなぁ?
さてさて、この映画が公開された1953年は、僕もまだ生まれていない。
僕がこの映画を初めて見たのは、中学生くらいだったのだろうか・・・? テレビ放送だった。日本車の名前は全車種すぐに言えたのだけれど、この映画に出てくる小さな外車の名前が分らなくて悔しかったのを覚えている。
このクルマももちろんイタリア車で、小さなエンジンをブンブンぶん回して突っ走るイタリアの名門「フィアット」社の、「500」なのである。
フィアット 500(チンクェチェント)といえば、2007年にリバイバルして大ヒット中のFF3ドアハッチバックの現行モデルに乗っているという人も大勢いることだろう。スポーティーでスタイリッシュで、街中を走っていてすれ違うとついつい見つめてしまう。
現行モデルの元デザインともいえる、NUOVA 500(1957~77年)は、実は二代目だったのを知っている人はあまり多くないかもしれない。現行モデルがFF(フロントエンジン・フロントドライブ)なのに対してNUOVA 500はRR(リアエンジン・リアドライブ)だった。
そして「ローマの休日」で走り回っているのが“トポリーノ”の愛称で呼ばれた「初代フィアット 500」なのだ。“トポリーノ”とはハツカネズミの意味だそうで、この顔付きと小さなエンジンをブンブンぶん回してチョコマカ・ギュンギュン走り回る様子をよく表している。レイアウトはFR(フロントエンジン・リアドライブ)で、エンジンは水冷4気筒。2人乗りなのにキャンバストップを巻いて頭を出して3人~4人乗れるという「ピュア・イタリアン・スピリット」である。
★そうそう、つい先日、BS放送の古いクルマを扱う番組を見ていたら、新横浜の旧車専門店に“トポリーノ”が置いてあった。たぶん売っている。
でもその番組では「ローマの休日」で大活躍していたクルマだとは紹介されていなかった。近くに住んでいて気になる人はちょこっと訪ねてみてもいいかもしれない。もう売れちゃったかもしれないけれど・・・
★そうそう、オードリー・ヘプバーンのライバルというか、同じ時代に正反対のイメージでやはり大人気だった女優は・・・
マリリン・モンローだったのです。

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